上田 壮一
一般社団法人ThinktheEarth 理事
上田 壮一
Soichi Ueda
経歴
広告代理店で6年間働いたあと、表現の現場を求めて映像ディレクターに。94年に宇宙から地球を見る視点を共有したいとの想いで「アースウォッチ」を企画。98年にプロトタイプを作ったことを機に、多くの方と出会いながらThinktheEarthの設立まで突き進むことに。以後、プロデューサー/ディレクターとして『百年の愚行』『1秒の世界』『グリーンパワーブック』などの書籍などを手掛けている。
実績
外資系有名ブランド企業、TIS株式会社、株式会社アグレックス、山形電子株式会社、株式会社日立システムズ、大手商社など実績多数
現在のお仕事や活動について教えていただければと思います。
現在の活動ですが、2017 年よりsdgs for school という活動に力を入れております。クラウドファンディングで本を作る事からはじめて、全国の学校の先生たちに本を届けて、授業してもらうことを行っています。これまで延べ1500 校に配布。目的は、持続可能な社会を実現する力を持った子供たちを学校で育成することをサポートために、このような活動を行っています。
企業向けには、研修・講演のほか、プロジェクトメイキングやソーシャルブランディングのお手伝いをしています。
今回のプログラムを開発したきっかけは何でしょうか?
2015 年にSDGs が採択され、2020 年までSDGs の基本的なことがわからない人が多かったので、その基礎講座をやっていました。ただ最近はSDGs で課題をどう解決していくのか。知ることよりもアクションすることに大きくシフトしている。
SDGs はレジ袋を単にマイバッグに変えるということもより、もっとクリエイティブに、イノベーティブに社会や世界、仕組みを変えていくような大胆な行動が求められている。
デザイン、クリエイティブ、コミュニケーションを通じて、社会課題に向き合うことが増えていて、そういう社会課題のアプローチがあることを知ってほしいと思ったのがきっかけです。
ネガティブなことではなく、ポジティブにワクワクする形で提案できる。共感を通じて人を動かすことが企業にとっても、子供たちにとっても参考になると思い、そちらにシフトしています。
最近は、企業から問い合わせがあった時に、SDGsの基礎編をやりますか?それとも解決策を示すソーシャルデザインの話をしますか?との2 択を提示すると、たいていは後者を選ぶ企業のほうが多いです。それは学生においても同様です。
今回のプログラムを通じて解決したいこと、目指すことは何でしょうか?
行動やアクションのイメージを変えたい。
2030 年までの10 年間で、行動は何かを深堀していることが少ない。
どう行動するかのイメージをかえたいし、そこをもっとみんなでディスカッションする機会を作りたいと考えています。
今回のプログラムの特徴は何でしょうか?
本番で行う際の研修プログラムの特徴は、SDGs の命題である、トランスフォームと誰も取り残さないことに対して、どうやってアプローチができるのかという事例を豊富にご紹介している点にあります。
その事例を通じて、自分事にしてもらう、自分たちの会社なら何ができるを考えてもらいたい。
クリエイティブに社会の問題を解決できる人材をいかにして増やせるか。サステナブルトランジションが実現できる人が求められている。そういう学生は育ってきている。
いまは変化の時代に入っており、柔軟性や自分を変えていく感性が大事になっている。SDGs のゴール達成するためには、環境ではなく、人を変えないといけないという意見も出てきています。
それはIDGs(Inner Development Goals)と言われており、SDGs を達成できるような人間を作る。人の話を聞ける人、許すという感性を持っているかどうか利他心をもって
大きく分けると5 つのゴールがある。
SDGsは社会とか外部ですが、その前に
もっと自分たちの内面を変えていく。
人間の内面を変えないとSDGsは達成できないと言われており、いま注目されています。
プログラムのこだわりを教えてください。
事例を多くお伝えしたい。デザインやアクションに対するイメージを変えてほしいと思っています。
認識の変化というか、パーセプションチェンジが起きるように伝えたいと思っています。個人でできることで発想がとまっている。
生活ではなく、仕事でアクションすることがすごく大事。仕事を通じてパートナーシップの中でできるアクションを考えるようにしたい。そうすると、制度を変えるとか、ビジネスモデルとか、意識改革もメディアならできる。明日からの研究課題をどうするかを考える機会にしたいと思っています。
購読者へのメッセージをお願いします。
SDGs のゴールまで後7 年 。今年9 月にサミットが行われる。コロナ禍やウクライナ侵攻で世界が変わってしまった。その変化する世の中で企業、個人がより良い ずっと考えるきっかけになればと思っています。