長廣 百合子

Logista株式会社 共同代表CEO

長廣 百合子

Yuriko Nagahiro

福岡市博多区出身。1984年3月11日生まれのうお座。2児の母。

九州産業大学 商学部商学科卒業後、2006年に(株)毎日コミュニケーションズ(現(株)マイナビ)に入社。「育成採用」という独自観点で、企業・官公庁の採用コンサルティング業務に6年間従事。退職後、大学生や若手社会人のリーダーシップ開発・キャリアデザインを主とした「次世代リーダー発掘・育成事業」をスタート。並行して、(一社)福岡中小企業経営者協会の経産省プロジェクトに参画。連携28大学の学生を対象とした、PBL・中期実践型インターンシップ「キャリアスクーププロジェクト」の立ち上げを担当。

小学1年生〜5年生までに受けたイジメの克服経験から得た「使命感(人生は、今この瞬間、誰のために何をするかで決まる)」と、「信念(誰もが何らかのフィールドで自らの資源を最大限に発揮することができる。受け継いだ資源を次代に繋ぐ義務と権利を持っている)」を礎に20代を駆け抜ける。

プライベートでは2013年に結婚。翌年30歳で第一子・長女を出産。喜びも束の間、育児と仕事の両立、産後うつ、産後クライシスなどの「産後の危機」に直面。対話を通じて夫婦のパートナーシップを育むことの大切さを痛感するなか、紆余曲折を経て2015年7月より夫・遥と共にLogista株式会社を設立。子どもたちにより良い家庭環境を創り出していける夫婦であふれる社会に向け、夫婦の対話メソッド『夫婦会議®︎』を開発。2021年には第2子・長男を出産し、夫婦同時での産休・育休を取得。自身も『夫婦会議®︎』を継続しながら一家団らんを満喫中。

『夫婦会議®』の研修・講演プログラムの内容と特徴は何ですか?

長廣 百合子さん:

『夫婦会議®』のプログラムは、主に妊娠・産後・育児期の夫婦の協力体制づくりを後押しする内容で、「夫婦の対話」のサポートに注力している点が特徴です。

この時期に家庭と仕事の両立に悩む方の多くが、夫婦のコミュニケーションに課題を抱える一方、自助努力を余儀なくされています。この状況を踏まえ、講話では、夫婦の対話メソッド『夫婦会議®』についてはもちろん、産前・産後のリアルな話もデータを交えてじっくり解説。

講師である私たち夫婦の産後の危機・育休取得経験などの実例もご紹介しながら、受講者それぞれに「夫婦でキャリアを考え、対話する機会を持つことの意義」を掴んでもらっています。

長廣 遥さん:

基本的に「講話+ワーク」の構成で、オーダーいただく時間・目的・対象に応じてカスタマイズしています。時間は、60~90 分の講演スタイルから、2~3 時間の半日研修、4~6 時間の一日研修までさまざま。目的としては、DE &I の推進や男性育休推進、育休からの復職支援、家庭と仕事の両立支援などの文脈での導入が大半。対象は、妊娠・産後・育児期の社員の方が中心で、夫婦参加、一人参加、男女別などご要望に合わせて対応します。

最近は「結婚・子育てを見据える社員や管理職向けにも聴かせたい」とお声掛けいただくことも増えました。

プログラムの中でもこだわりはございますでしょうか?

長廣 遥さん:

「産前産後のリアル」について言葉を濁さずお伝えすること、『夫婦会議®』のノウハウを一つでも多く持ち帰ってもらうことにこだわっています。そもそも産前産後のことを学ぶ機会は少なく、あるとしたら産婦人科や自治体が主催する教室くらい。

夫婦関係を学ぶ場は更に少ない中、『夫婦会議®』のプログラムは、そのどちらもバランスよく取り入れていると言えるかもしれません。

長廣 百合子さん:

もう一つ、受講者の「行動変容」にもこだわっています。『夫婦会議®』は、夫婦の話し合いの総称ではなく、夫婦の対話メソッドとして確立していますので、たくさんのコツやポイントがあります。ただ、基本的な知識があれば状況に応じて知恵を働かせて「行動」できるようになるので、短時間でも『夫婦会議®』の定義の解説と主要なポイントだけは外さずにお伝えして、後半のワークでキッカケを強化しています。

講演や研修の後には「産後の大変さを甘く見ていた。育休取得に向けて夫婦で話し合ってみます」「妻との対話だけでなく、子どもとの対話や職場での人間関係にも活かしたい」など嬉しいお声を多数頂きますが、「次のアクションにつながる感想」かどうかに注目しながら、毎回ブラッシュアップしています。

最後にアントレ・ラボ通信をご覧になっている方にメッセージをお願い致します。

長廣 遥さん:

弊社で既婚者630 名を対象に調査した結果によると、「夫婦の関係性( 円満かどうか)が、仕事において影響すると思うこと」の1 位(70.6%)が「仕事のモチベーションと効率」。「影響しない」と回答した人は、わずか 5.6% という結果でした。

また「子育てしながら働き続けるうえで大切だと思うこと」の1 位(91.7%)は「パートナー( 夫・妻) の理解・協力」という結果もあり、仕事において夫婦の関係性が重視されていることは明白です。

多くの子育て夫婦が産後も仕事を頑張りたいと願っている中、『夫婦会議®』が持続可能な家庭と仕事の両立の実現に貢献できたら嬉しいです。

長廣 百合子さん:

多様性が重視される社会の中で、企業でも多様な人財をどう 大事にしていくのか問われていると思います。

その中で、子育て夫婦はマジョリティとしてサポート対象の後手に回るケースが少なくありません。しかし、一言で子育て夫婦といっても、その実態は「多様」です。

結婚や子育てというライフイベントを迎えた社員の皆さんが、子育てしながら働き続けることに希望を持てるように。『夫婦会議®』のプログラムが、貴社の新しいサポートの道筋になれたら光栄です!

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