本との出会い(琥珀の夢)

皆さん、おはようございます。

本日は本との出会いをご紹介させて頂こうと思います。本のタイトルは、『 琥珀の夢(上・下) 』(伊集院静著、集英社、1600円+税)です。こちらの本との出会いは、確か日経新聞の新聞広告で本を紹介していたのがきっかけです。特に松下幸之助が尊敬をしていた経営者の小説という見出しに惹かれて、今回の小説のモデルになっている、サントリーの創業者でもある、鳥井新次郎さんに興味を持ち本をすぐに購入しました。

これは寿屋洋酒店、サントリー(現サントリーホールディングス株式会社)の創業者、鳥井信治郎の物語です。丁稚奉公から始まり、そこでの経験と家族の支えのもとで寿屋洋酒店をスタート。

途中倒産の危機に合うも、そこも家族の助けもあって乗り切りつつ、常に「やってみなはれ」の精神でチャレンジしてきた裏には、家族との関係の中にあったことをとても感じました。

さらには従業員をはじめ、取引先との関係。そこには自社に関わる人に対する愛情というか、想いがあり、それが事業を継続していく上でもいかに重要であるかを小説を通じて学ぶことができます。

鳥井信治郎はまめに地域の神社にも参拝にいっていたそうですが、地域における歴史や文化とのかかわり方も大いに学ぶことがあり、地域を大切にしているからこそ、サントリーのキーコンセプトである、「水と生きる」という言葉が商品はもちろん、事業の繁栄にも活かされている思います。

「やってみなはれ」と「水と生きる」こそが、創業の精神であり、それが脈々と受け継がれ、新規事業への参入や商品開発にも体現されているからこそ、これまで企業としても存在してきたのではないかとあらためて思います。

これはサントリーに関わらず、何十年、何百年と続いてきた企業に共通することではないかと思います。その根底には創業者の社会的な使命感があり、そこに創業の遺伝子の原点があるのではないでしょうか。

おススメの一冊ですので、興味ある方はぜひともご一読ください。